3Dプリント原価計算
Bambu Studioなどのスライサーに表示された「使用量」と「印刷時間」を入力。フィラメント代・電気代・ロス・消耗品まで含めた、造形1回と1個あたりの目安を計算します。
※ 印刷時間はスライサー推定値、消費電力は入力した平均値による概算です。設備償却・人件費・手数料・税金は自動計上していません。販売価格を保証するものではありません。
3Dプリント原価計算ツールでできること
3Dプリンターで作ったものの費用を知りたいとき、フィラメント代だけでなく印刷中の電気代や消耗品代も考える必要があります。この無料ツールでは、スライサーで確認できるフィラメント使用量と印刷時間をもとに、造形1回の原価、完成品1個あたりの原価、材料費、電気代をまとめて計算できます。
サポート材を含む使用量や、失敗・パージによる予備ロスを考慮できるため、試作品の予算確認、小物を複数個まとめて造形する際の比較、販売価格を検討する前の費用整理などに役立ちます。結果は入力値を変更すると更新されます。
使い方|入力する数値と調べ方
- フィラメント使用量(g):Bambu Studioなどのスライサーに表示された使用量を確認し、サポート材を含む造形全体の値を入力します。
- フィラメント価格(円/kg):購入した材料の価格を1kg当たりに換算して入力します。たとえば1kgで2,500円なら「2500」です。
- 予備ロス率(%):追加のパージや造形失敗などを見込む割合です。すでにスライサーの使用量に含まれるサポート材を、ここで重複して加算しないようにします。
- 同時に作る完成品数(個):1回の造形で完成する個数を入力します。印刷するプレート全体の重量・時間を使うことがポイントです。
- 印刷時間(時間):スライサーの推定時間を入力します。4時間30分なら「4.5」です。
- 平均消費電力(W)と電気料金単価(円/kWh):プリンターの平均電力と契約している電力単価を入力します。平均電力が不明な場合、初期値は仮の目安として扱ってください。
- その他の費用(円/造形1回):接着剤、梱包材などを、今回の造形に必要な額として入力します。
- 原価への上乗せ率(%):原価を基準に参考価格を考える場合に入力します。販売時の利益率とは計算方法が異なります。
入力後に「原価を計算する」を押すと結果を確認できます。「初期値に戻す」で入力条件をリセットでき、「結果をコピー」で計算結果のテキストをコピーできます。コピーした内容はメモや表計算ソフトに貼り付けて比較できますが、ツール内に履歴を保存する機能ではありません。
3Dプリント原価の計算方法
このツールの計算は、材料費・電気代・その他費用の合計をもとにしています。
- 材料費(円)=フィラメント使用量(g)×(1+予備ロス率÷100)×フィラメント価格(円/kg)÷1,000
- 使用電力量(kWh)=印刷時間(時間)×平均消費電力(W)÷1,000
- 電気代(円)=使用電力量(kWh)×電気料金単価(円/kWh)
- 造形1回の原価(円)=材料費+電気代+その他の費用
- 1個あたりの原価(円)=造形1回の原価÷同時に作る完成品数
- 上乗せ後の参考価格(円/個)=1個あたりの原価×(1+原価への上乗せ率÷100)
予備ロス率は材料費にのみ反映されます。電気代は入力した平均消費電力が印刷時間中ずっと続いたと仮定する簡易計算です。
計算例|60gの造形物を4時間で印刷する場合
フィラメント使用量60g、材料価格2,500円/kg、予備ロス率5%、印刷時間4時間、平均消費電力100W、電気料金31円/kWh、その他の費用0円、完成品1個を入力した例です。
- 材料費:60×1.05×2,500÷1,000=157.50円
- 使用電力量:4×100÷1,000=0.4kWh
- 電気代:0.4×31=12.40円
- 造形1回・1個あたりの原価:157.50+12.40=169.90円
- 原価に30%上乗せした参考価格:169.90×1.30=220.87円/個
同じ総使用量・印刷時間のまま2個完成すると仮定した場合、1個あたりの原価は84.95円になります。ただし実際に2個並べると使用量や印刷時間が変わることがあるため、その都度スライサーの見積もりを入力し直してください。
結果の見方と注意点
「造形1回の原価」はプレート全体の概算、「1個あたりの原価」はその合計を完成品数で均等に分けた額です。材料費・電気代・その他費用の構成も確認できるため、どの条件がコストに影響するかを比較できます。金額の表示は読みやすいように丸められる場合があります。
この結果は原価の一部を見積もるための参考値です。プリンターの購入費・減価償却、保守部品、作業時間や人件費、販売サイトの手数料、送料、税金は自動計上されません。必要な場合は別途見積もってください。また、ヒートベッドの昇温や室温、設定温度、機種などで実際の消費電力は変化します。厳密な電気代が必要なら実測値を使うと精度を高められます。
よくある質問(FAQ)
Q. サポート材のフィラメント代も計算できますか?
A. はい。スライサーのフィラメント使用量にサポート材が含まれていれば、その重量も材料費に反映されます。予備ロス率との二重計上に注意してください。
Q. フィラメント価格が750g巻きの場合はどう入力しますか?
A. 購入額を重量で割り、1kg当たりの価格に換算してください。たとえば750gで2,250円なら、2,250÷750×1,000=3,000円/kgと入力します。
Q. 1回の印刷で複数個作る場合はどうなりますか?
A. 完成品数を2個以上に設定すると、造形全体の原価をその個数で割って1個あたりの原価を表示します。異なる大きさの品物を同時に作る場合の個別配賦には対応していません。
Q. 上乗せ率30%なら利益率も30%ですか?
A. いいえ。上乗せ率は原価に対する加算割合です。手数料やその他の経費を考慮せず、原価100円に30%を上乗せした参考価格は130円ですが、販売価格に対する粗利益の割合は約23.1%です。
Q. 計算した金額を保存できますか?
A. 「結果をコピー」で表示した計算結果をテキストとして取り出せます。自動保存や履歴管理の機能はないため、残したい場合はメモなどへ貼り付けて保管してください。